<楽天1-4西武>◇2日◇コボスタ宮城

 楽天が今季初めて“緑ユニ”で敗れた。7月31日から夏季限定「TOHOKU

 GREEN」ユニホームを使用。着用後、負けなしの3連勝をかけて西武戦に挑んだが、先発の則本が今季最短の3回4失点でKOされた。打線もつながらず、4安打で1点を取るのがやっと。しかし、2番手の宮川将投手(23)が4回から4イニングを2安打無失点と好投するなど、好材料もあった。

 緑色に染まった超満員のスタンドから、「ああ…」と大きなため息が漏れた。最後の打者松井稼が三振に倒れ、連勝がストップ。2万3348人のファンの声援もむなしく、ついに今季負けなしだった、緑色の神通力は終わりを告げた。

 序盤からブルーな展開だった。先発の則本が打ち込まれた。2回に西武炭谷に先制打を許すと、同じ回に金子侑の2ラン、続く3回には中村にソロを放たれ、4失点。今季最短の3回でマウンドを降りた。打線も散発の4安打で1得点。前日の快勝がウソのように、空気は重かった。

 一筋の光は、宮川の力投だった。則本の後を継ぐと、全力で腕を振った。球速は140キロ台中盤と驚くような速さではないが、球威は抜群。打者を差し込み、4イニングを抑えた。「腕の振りが良かった。直球は投げたいところに投げられ、迷いなく打者に向かっていけた」と胸を張った。

 期する思いがあった。「初回からゲームを作りたいというのはある」。今季は中継ぎで1軍昇格後、先発を勝ち取った。2勝を挙げ、先発ローテに食い込むかと思われたが、再び中継ぎとなった。「先発にまだこだわりはない」と話すが、胸の奥ではまっさらなマウンドを思い描いている。

 キャンプでは自分が納得できるフォームが取り戻せず、苦悩した。制球ばかりを意識した結果、球威が落ち、開幕は2軍スタート。だがファームで酒井2軍チーフ投手コーチの言葉で目が覚めた。「お前らしさがなくなっている。迷いなく腕を振れと言われました。縮こまっていたのが、直って自分のスタイルが戻ったと思います」。本来の持ち味である豪快な腕の振りは、この日も武器になった。星野監督も「宮川は良かったな。ああいうところから先発のチャンスがある」と期待を寄せた。暗いムードの中でも、2年目の若い芽は、着実に伸びている。【島根純】