<ヤクルト13-4阪神>◇7日◇神宮

 神宮の悪夢が繰り返された。1点リードで迎えた4回、好投していた阪神歳内宏明投手(21)がヤクルト打線に飲み込まれていく。畠山に同点タイムリー、続く森岡には内角直球を右翼スタンドに運ばれた。あっという間の4失点。押し寄せる強力打線を必死にしのいできた“防波堤”が決壊した。

 こうなると歯止めがきかない。2番手榎田が満塁から走者一掃のタイムリーを浴びると、金田を継いだ高宮も打たれ、合計16安打を浴びて13失点。この3連戦合計で46被安打、31失点という打たれっぷりだ。

 「春先もそうだったんだけど、ここに来るとそうなってしまう。きょうも一緒。走者がいない時は抑えても、出ると、完全にしぼられて、打たれてしまう」

 和田監督は神宮での投壊現象を嘆いた。前日までの大量失点ぶりに対策を練って臨んだ一戦だった。追い込んでからの変化球に対応してくるヤクルト打線に対し、速球主体で勝負した。歳内は3分の2が速球。狭い球場ながら勇気を持って、内角も攻めたが、猛威を振るう打線を封じることはできなかった。

 逆転優勝を狙う猛虎にとって思わぬ“天敵”の出現だ。これで前週の甲子園に続いて、最下位チームに2カード連続の負け越し。特に敵地・神宮では9試合で75失点。マウンドの傾斜によって投手が低めに投げにくい神宮では、失点が増えるのは阪神に限ったことではないが、限度を超えているのは事実だ。

 「まだ、ヤクルトともやるんだし、次、やる時はやり返せるように。いつも準備はしているんだけど、さらに、だよね」

 長期ロードは負け越しスタートとなった。試合後、黄色く染まったスタンドからは「バカヤロー」のやじも飛んだ。ただ、指揮官は最後の言葉に力を込めた。頂点を目指しての前進を止めるわけにはいかない。【鈴木忠平】