<巨人6-3中日>◇8日◇東京ドーム

 宿敵にまた負けた。中日が再び、9日にも自力Vが消滅する危機に立たされた。前回G戦完封の大野雄大投手(25)が3発に屈し、首位巨人に東京ドームで5連敗、今季11敗目(5勝)を喫した。ゲーム差は5・5に広がり、今日引き分け以下なら、逆転優勝の可能性が他力頼みになってしまう。

 中日が再び追い込まれた。首位巨人との直接対決3連戦初戦で完敗。終盤の追い上げも届かず、3-6。点差以上の敗北感があった。今日の結果が引き分け以下で自力優勝の可能性が消滅する。もはや勝つしかないがけっぷちだ。

 前回の巨人戦でプロ初完封した大野が、別人投球で期待を裏切った。

 「僕が変わってしまいました…。大事なところでボールが高かった」

 2回に村田に先制弾を浴びるなど3発を献上。3連敗して消沈していた巨人を目覚めさせ、終始相手ペースにしてしまった。

 ふがいない左腕に谷繁元信兼任監督(43)はムチを振るった。5点ビハインドの7回2死一塁で大野の打順。当然代打と思われたがそのまま打席へ送り、最後まで投げ切らせた。先発が今季最長12戦勝ちなしの影響で、中継ぎ陣の酷使状態が続き、岩瀬も左肘の張りで登板できない状況だった。

 友利投手コーチは「リリーフは疲れているし散々尻ぬぐいしてきた。いろんなことを考えてもらわないと」と“お仕置きの完投負け”だったと説明した。波の激しい投球で大野は6勝6敗。谷繁監督も厳しい顔つきで言葉を絞り出す。「突き放すわけじゃないけど、自分で乗り越えていくしかない」ともどかしさでいっぱいだ。

 打線は大島と平田の1発で3点を取ったが、勝負が決まった後だった。あと1本が出ず、右手を骨折した和田不在の大きさを感じる連敗となった。前回5日の自力V消滅危機は、藤井の劇的サヨナラ弾でしのいだ。今回も踏みとどまることができるのか。真価が問われるときがきた。【松井清員】