レッツ・エンジョイ逆転Vロード!!

 下半身の張りでスタメンから外れていた阪神マット・マートン外野手(32)が今日12日の巨人戦(東京ドーム)から先発復帰することが決定的になった。11日は東京に移動し、首位攻防3連戦へ気合十分。今季は8月打率6割1分1厘と大暴れ。夏男に乗って、首位奪取といきたいですな!

 夕闇迫る新神戸駅に現れたマートンはベビーカーを押しながら、家族とともに新幹線に駆け込む。発車ベルがジリリリと鳴り響く。行き先は東京だ。いざ、決戦の舞台へ。首位巨人との直接対決を前に、来日5年目の助っ人は気負いもなくサラリと言い切った。

 「明日からの巨人戦は大事だし、この先の巨人戦も大切だよ。4年、タイガースにいて、8月に落ちてしまったケースが2度ほどあった。8月はどのチームも疲れがある。そんななかでも楽しんでやらないと!」

 近年の阪神は優勝争いしても、シーズン佳境でことごとく負けてきた。昨季も8月末、敵地での巨人戦で3連戦3連敗…。優勝が一気に遠ざかっていった。勝負どころで惨敗する“お家芸”などいらない。マートンが言う「エンジョイ!」は、原点に立ち返るもの。呪縛から解き放たれる魔法のフレーズだろう。

 下半身の張りが出て9、10日広島戦(京セラドーム大阪)はスタメンを外れたが、今日12日から先発復帰することが確実だ。「出ようと思えば、試合に出られたよ。この先を考えても無理をせずにね。(ベンチスタートの)2試合がシーズン最後の大事な試合なら出ている」と気合十分。黒田ヘッドコーチも「もう大丈夫」と言い、巨人戦は定位置での出場かと問われると「予定はな」と認めた。10日は代打出場して遊ゴロに倒れたが、一塁まで全力疾走しており、準備OKだ。

 チームにとっても頼もしい存在だろう。昨年8月は打率2割7分7厘だったが、今季は8月6試合18打数11安打で驚異の打率6割1分1厘。今季の巨人戦は2割8分6厘だが東京ドームでは3割4厘と好相性だ。天王山での復帰で打線の破壊力はグンとアップする。「1位を目指して戦っているんだ。大事な試合になる。今年はチーム状態も悪くない。いい状態じゃないかな」。立派なあごひげを蓄えた風貌は大画家ゴッホのよう。鮮やかな筆致で猛虎の逆転Vを思い描いている。【酒井俊作】