来季へ視界良好だ!
阪神榎田大樹投手(28)が約2カ月ぶりの実戦で、2回無安打無失点の好投を見せた。15日、紅白戦の紅組2番手で登板。直球は両サイドに決まり、久しぶりの投球に納得顔だ。
「ここまでやってきたことが出せた。(右打者の)インコースへの真っすぐは悪くなかった」
足を胸近くまで上げ、力のあるボールを投げ込んだ。直球の最速こそ141キロだったが、攻めの投球だった。味方相手にも内角を攻めた。唯一許した走者は死球の上本。それも追い込んでから2球内角を使った結果だった。今季は8月下旬に2軍落ちして以降、シーズンの佳境で1軍に戻ることはできなかった。キャンプでは踏み出す右足の位置を矯正。試行錯誤の日々だったが、ようやく自分の形をつかみつつある。
吹っ切れた姿は大野臨時コーチの目にも留まった。「投げっぷり、腕の振り。いいものを見せてくれた。ボールの軌道を確認しながら投げた中でね」。10月のみやざきフェニックス・リーグには参加せず、静かな鳴尾浜で自分に向き合ってきた。その中で感じていた左膝の使い方は同コーチの意見と合致。進むべき方向性を再確認し、指導最終日で成果の一端を見せた。
来季は現時点で、中継ぎとしてのフル回転を首脳陣は望んでいる。優勝争いを演じた終盤、中継ぎ左腕は高宮のみ。榎田の復活は誰もが願うところだ。テーマは両サイドへの直球と、スライダーの精度。「もう少ししっかり投げられるようになると楽になる」。歩みを止めることはしない。1段階上の目標を掲げ、また表情を引き締めた。【松本航】



