阪神和田豊監督(52)が15日、陽川尚将内野手(23)を来春1軍キャンプに抜てきする可能性を示した。安芸秋季キャンプ第3クール最終日。売り出し中の和製大砲候補の2月1軍招集について「それぐらいのものを見せてくれている。そういう楽しみがある選手だね」と目を細めて言った。
虎将がうなずいたのは、この秋初めて見た実戦での勝負強さ。紅白戦に6番三塁で出場した。三振、二飛と2打席凡退したが、1点リードの6回2死一、三塁の3打席目に魅せた。小嶋の内角高めの真っすぐに詰まりながらも、適時打を中前に運んだ。
「(状況に応じた)ケース打撃。ほしいヒットだった」。追い込まれるとコンパクトな振りに切り替えてファウルで粘り、ボール球は見極め、待望の追加点をたたき出した。
「(こういう打撃をすれば)大きな戦力になる。大学のころからパワーもあるけど、アベレージも残せるということでとっている。両方いけるタイプ。入団したころより変なクセもなくなっている。おもしろいね」。パンチ力に加え、進化したしぶとさに二重丸だ。
陽川も手応えをつかんでいた。「何とか1本打ちたい場面で粘って打てました」。13日のフリー打撃では、左翼後方の「フィルダーネット」を越す140メートル弾で指揮官や掛布DCを驚かせた。今季はプロの壁に阻まれ、チームの大学・社会人ルーキーで唯一、1軍に上がれなかった。「来年こそ1軍に」。秋の鍛錬が間違いではない証明のHランプで自信は深まった。
だが、指揮官は手綱を緩めなかった。「次のクールにもう1回実戦がある。(1軍最終決定は)それを見てから」。17日からの最終クール紅白戦で文句なしに決めろ!
沖縄へ、もう一丁だ。【松井清員】



