【ホノルル(米ハワイ州)11日(日本時間12日)=石橋隆雄】優勝旅行中のソフトバンク大隣憲司投手(30)が常夏の地で、今年と来年の「漢字」を書き込んだ。昨年6月に手術した国指定の難病、黄色靱帯(じんたい)骨化症から戦列に復帰し、日本一に貢献した今季の1字は「帰」。復活の思いを表現した上で、開幕投手を狙う来季は「攻」の字を選んだ。
2014年の大隣をシンプルに表していた。選手会主催のゴルフに参加した左腕は大汗をかきながらも冷静に色紙に「帰」という文字を記した。
「グラウンドに帰ってきた。先発ローテーションに帰ってきた。復帰の帰にしました」
苦しい1年だった。昨年6月に難病の手術。沖縄自主トレでは不安の中で調整。キャンプ中に首を痛め開幕は出遅れた。3軍、2軍と若手に交じり、過酷な遠征にも加わり投球回数を重ねた。1軍に「帰」ってきたのは7月だった。
復帰2戦目、初先発となった7月27日オリックス戦で復帰後初勝利を挙げると、リーグ戦終盤からは抜群の安定感を発揮。リーグ優勝を決めたシーズン最終戦。CSの第6戦。日本シリーズ第3戦と大事な試合で先発。すべて無失点で日本一まで導いた。左腕エースとして「帰」ってきた1年だった。
この歩みは止めない。さらに先を行く。「来年の漢字」には「攻」を選んだ。
「今年の最後は結果を残したけど、攻める気持ちを持ってやりたい。(患部は)もう気にならない。いろんなことや、投げ込みも考えながらやっていきたい」
球団がグッズとして作製した来年の公約Tシャツには「ローテを守り抜く」と記した。1年間先発ローテーションを守って、規定投球回数をクリアしてこそ、本当の意味での復活となる。前向きな姿勢を見せ続けるためにも「守」ではなく「攻」を言い聞かせた。
優勝旅行は手術、リハビリと復帰まで支え続けてくれた優子夫人との時間を楽しんでいる。帰国後は26日まで西戸崎合宿所で練習を続ける。
1月7日からの沖縄自主トレには東浜、飯田を連れて行く。「3人で30勝」の目標のためには、まず自分が2桁勝利を挙げる必要がある。楽しいV旅行もあと1日。しっかりリフレッシュし、完全復活へ攻め続ける2015年へと突入する。



