広島が27日、ヤンキースをフリーエージェント(FA)となっていた黒田博樹投手(39)を獲得したと発表した。07年以来8年ぶりの古巣復帰となる。

 中日山井大介投手(36)が、広島復帰が決まった黒田との“再戦”を心待ちにした。この日、愛知・豊田市内で後輩の祖父江、岩田らとトークショーに参加。会場到着前に電撃復帰のニュースをキャッチした山井は、興奮を隠しきれなかった。

 「カープにいたときからすごい投手だと思っていた。メジャーに行ってから体もでかくなって、球種も増えて…あの年齢で5年連続2桁ですよ!

 すごいですよ」

 重なる部分は少なからずある。ともに大阪出身の右投手。山井は今季プロ13年目にして初のタイトルとなる最多勝と最高勝率の2冠を手にした。一方、黒田も05年に15勝で最多勝、06年には防御率1・85でタイトルを獲得している。

 「球が速くて角度がある。僕とはタイプが違うけど、投手としてかっこいいですよ」

 タイプこそ違えど、39歳にして大リーガーをなで切りにする黒田の姿は“遅咲き”と言われる男にとっても目指すべき目標だ。

 2人の先発での投げ合いは07年の1度だけ。互いに勝敗はつかなかった。来季は対戦する可能性が十分ある。しかも何度も。

 「もし対戦するなら負けないように頑張りたい。打者山井として?

 打ちたいですね~」

 竜が誇る2冠右腕は早くもワクワク。8年ぶりの再戦を待ち望んでいる。【桝井聡】

 ◆山井VS黒田の先発対決

 07年7月31日(広島)で1度だけ実現。山井は6イニングを投げ3失点。2回に4安打を浴び3点を失った。一方の黒田は、1回先頭の井端の打球を右足に受け、テーピングして続投。2回にウッズにソロ本塁打を許し、その裏に打席が回ってきて代打を送られ2イニング1失点で交代となった。2人とも勝敗はつかず。試合は延長10回、中日が4-3で勝った。