オフの主役となったオリックスが、シーズンも主役になる。昨季リーグ戦はソフトバンクと勝率2厘差の2位。19年ぶり優勝へ大型補強を敢行した。野手では中島、小谷野、ブランコを獲得。投手はバリントンを獲得し、大黒柱の金子も残留を決めた。森脇浩司監督(54)はキーワードに「競争と挑戦」を掲げた。

 「こういう時にもっとも大事なのは、どのチームよりも我々が挑戦者なんだという思考。固定観念を捨てて、競争を激化させることが必要となる。新しく来た選手に僕の先入観を優先させず、勝負させたい」

 戦力的に手薄だった昨季は「開幕前は8月までしか考えていなかった」と初めて明かした。戦力が整備された今季は、より選手にチームへ貢献する意識を植え付けていく。指揮官も腕の見せどころ。攻めダルマになると宣言した。

 「攻めに転じるのはこういう時だろう。僕の頭の中に支配しているのは去年以上に動くということ。オーダーにしても、ポジションにしても、また人選にしても去年以上に動く。動かすことは必ずしも好きではないが、まだまだウチのチームで優先順位の一番上にあるのは競争だから」

 そして言った。「常勝軍団を作ることが僕の任務」。悔しさを最高の喜びに変えるシーズンを迎える。