ソフトバンク帆足和幸投手(35)が、新加入の松坂を蹴落としてでも開幕ローテーションの座を奪い取る。現在、熊本・山鹿市で山田らと自主トレ中。「福岡は甘くないことを教えておかないと。ここは米国じゃない。もっとどん底に見放す。食事にも誘いませんよ」。西武時代の同僚についてあえて厳しい言葉を並べた。

 年俸4億円の3年契約で迎えられる松坂。一方の帆足は4年契約最終年、過去3年で14勝と厳しい立場。松坂の案内役をしている余裕はない。「毎年競争が厳しいのは当たり前。1年間ローテーションを守りたい」。20日は、今年初めて球場横の古墳を駆け上った。45度の急勾配を高さ10メートルの頂上まで何度もダッシュ。再び先発枠をつかみ取る帆足自身の今を表しているようだった。

 この「御霊(ごりょう)塚」、山鹿市によると前方後円墳の中には誰も葬られていないとのこと。帆足は「それならバチは当たりませんね」と笑った。すでに遠投は80メートル。昨年はサイド気味だった腕も本来のスリークオーターに戻った。下半身主導のフォームも固まりつつある。

 昨季は6勝1敗と5つも貯金したが、8月下旬から2軍生活。終盤活躍した大隣、武田の影に隠れた。「心底喜べなかった。今年は喜びたい」。松坂フィーバー必至の宮崎キャンプで、帆足はブルペンで投げ込みアピールしていく。「キャンプ最初の休みには松坂とゴルフ行ってたりしてね」。本音は松坂を歓迎しているが、36歳を迎えるプロ15年目左腕は心を鬼にして先発の座を狙う。【石橋隆雄】