<東都大学野球:亜大4-1国学院大>◇第1週最終日◇7日◇神宮

 亜大・東浜巨(なお)投手(3年=沖縄尚学)が国学院大戦で1失点完投し、通算18勝目を挙げた。自己最速に1キロと迫る151キロをマークして被安打5、自己最多の12三振(毎回)を奪った。今季初勝利で、チームには初勝ち点をもたらした。

 力強く両腕を振り上げるワインドアップ投法の東浜が復活した。初回2死から150キロを計測して初三振を奪うと、4回にはこの日最速の151キロをマークした。毎回の12三振。東浜は「ボールは走っていた。上から投げおろす、角度のある方がいいと思って」と満足げに話した。

 開幕からこの投法にするつもりだった。「セットで軸がブレていた」と投法変更を説明した。ところが、初戦は事故渋滞に巻き込まれ、球場入りが1時間半も遅れた。アップも満足にできず従来通りのセットポジションで投げた。結果は3失点の負け投手だった。

 「今日は5時15分に起床して、球場入りは7時半でした」。開門までの30分はバスの中で精神集中し、アップもみっちり。前日、初登板で好投した九里亜蓮投手(2年=岡山理大付)に刺激を受け、自らの初登板(09年春)のDVDを見ての登板でもあった。

 もっとも、満足してはいない。「最後にしまりのないゲームにした」と9回の1失点を反省した。実は試合後に39度の発熱がわかり点滴を打つ事態になっていた。そんな中でつかんだ今季初勝利。巨人入りした中大・沢村拓一投手(23=通算19勝)には、あと1勝と迫った。【米谷輝昭】