ヤクルト小川泰弘投手(33)が「奉納バント」で、チームに今季初の4連勝を奉献する。2日、神宮外苑で先発投手練習に参加。今季初登板の神宮で迎える3日中日戦に向けて「いつものことですけど、今持っている力をしっかり出しきって、勝利する姿をぜひ見てもらいたいので、チームの勝利につながるピッチングをできたらなと思います」と言い「ホームですし、神宮のファンで投げられるのは本当にありがたいことなので、精いっぱい投げたいなと思います」と意気込みを口にした。

燕のライアンに次ぐ、新たな代名詞がじわじわ来ている。小川と言えば、頭部の位置まで高く構えるバントが有名。これが両手で物をささげる姿に見えることから、SNS上では「奉納バント」と呼ばれている。「僕としては、あれが一番やりやすいなと。力も抜けますし。下から上にいっちゃうと、力が入ってポップフライになるので。上から下で合わせるという基本のところですかね」と本人は大真面目だ。「やりやすいんですよ。本当に。話題とかじゃなくて、本当にしっくり来る」。今季初登板の4月26日阪神戦でも1犠打1スクイズをマークし、今季初勝利を自身にささげた。

チーム内でも奉納バントを普及させようと試みているが、まだ弟子入りはいないという。「一緒に練習していたら、野手とかに『いいよ、いいよ』って言うんですけど、『いや、ちょっと』みたいな。『ちょっとむずいかもしれないです』って…」。時間はかかりそうだが、昨季はキャリア最多の11犠打を記録するなど、信頼と実績は申し分ない。「決まるからいいんですよ。決まらなかったら『何してんの?』ってなりますけど(笑い)」と今後もささげていく。

独特のネーミングについては「ファンの方がね、楽しんでもらえることが一番なので、いいんじゃないですか?」と笑った。世間は大型連休中。小川がマウンドではライアン、打席では奉納バントで球場に来るファンを笑顔にする。

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