<全日本大学野球選手権:東京情報大2-0日大国際関係学部>◇7日◇1回戦◇神宮

 日大国際関係学部(東海地区)が東京情報大(千葉県)に敗れ、初戦で姿を消した。5年ぶり3度目の舞台で、初出場の05年以来6年ぶりの勝利を狙ったが、相手のエース菅野智也(4年)の前に打線が沈黙。二枚看板の横井貴行(4年)と山岸大輝(2年)はそれぞれ1失点と好投したが、最後まで流れを取り戻すことはできなかった。

 東海地区代表の座を三度目の正直で勝ち取るなど運をも味方にして勝ち進んできた日大国際関係に神宮の女神はほほ笑まなかった。リーグ戦から少ない安打でも勝負強さで得点してきた打線が、この日はつながらない。右横手投げから140キロ台前半の直球を繰り出す菅野の前に抑えられた。

 3回表には2死から連打で一、二塁としたが、あと1本が出ない。6回にも1死一塁から奥津広明内野手(2年)の二ゴロであわや併殺となるところを相手の遊撃手の一塁悪送球で2死三塁。ここでも石川雄大内野手(2年)が捕邪飛に倒れた。

 投手陣は最低限の仕事をした。目標のプロ入りへ気合十分で臨んだ横井。4回まで1安打無失点に抑えたが、5回につかまった。先頭打者を死球で出すと、犠打で1死二塁。ここから右翼手の頭上を越える二塁打を浴び、ついに1点を失った。この日の直球も自己最速の149キロを出したが、制球が乱れた。「変化球も見逃され、カウントが取れなかった。自分が先に(点を)取られたのがいけない」と、味方の援護がない状況ながらエースとしての責任を負った。

 5回85球の横井に代わって6回から登板した山岸も3回1失点。和泉貴樹監督(56)は「素晴らしいピッチャー。精いっぱいやった」と投手戦を制した相手エースをたたえた。横井は「悪い感じで終わったので、秋狙いたいと思います」と6連覇のかかる秋季リーグを制し、再び神宮へ戻る決意を語った。【石原正二郎】