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6球団キーマンが語る

「全試合、遊撃は譲らない」東北楽天ゴールデンイーグルス 松井稼頭央

走・攻・守3つそろってこそ自分

東北楽天ゴールデンイーグルス 松井稼頭央

 楽天松井稼頭央内野手(36)は9年ぶりの「144試合フル出場」で、球団初のリーグ制覇を目指す。日本球界復帰、楽天移籍1年目の昨季は139試合に出場。今季は主将に任命され、「(去年は)1年間通して戦えたことが大きいし、当然1年目のキャンプと2年目のキャンプの迎え方は違いますね」と、攻守でチームをけん引している。

 目標は「一番は144試合出たいと思ってますし、そのために毎日グラウンドに来てるわけですから」と、プロ19年目のベテランは遊撃のポジションを譲るつもりはない。久米島キャンプでは毎朝7時からのアーリーワークに参加。全体練習後には特守、特打などで若手と一緒に汗を流した。

東北楽天ゴールデンイーグルス 松井稼頭央

 野手ではチーム最年長となるが、練習中の声も人一倍大きく、コーチ陣とのコミュニケーションも積極的だ。「意識はね、キャプテンですから当然ありますし。チーム1つで戦うわけですし、コーチの方でも気になることは言う」と自覚も十分だ。「それがキャプテンだから、キャプテンじゃないからというのはわからないですけどね」。チームを強くするために、自然な行動として出てきている。

 内野手では2年目の阿部、7年目の銀次、枡田ら若手の成長が著しい。松井にとってはレギュラーを脅かされる存在にもなるが、守備などの指導もいとわない。「若い選手はチームを支えていかないといけないし、かといって僕たちがのほほんとしてたら、ポジションとられるわけですから。相乗効果ではないけど、チーム力が上がってくれれば、個々のレベルも高くなっていくし、そういう競争としてやることも大事だと思うので」。チームの底上げに加え、自らのレベルアップにも余念がない。

東北楽天ゴールデンイーグルス 松井稼頭央

 キャンプで技術を高めるテーマとして「走攻守です。3つそろって自分と思ってるので」と話した。高いパフォーマンスを見せるため、着用するナイキ社の「ナイキプロ コンバット」(機能性アンダーレイヤー)にもこだわりを持つ。体を締め付けるタイプよりゆったりしたタイプを好み、「通気性もあるし、動きやすい。自分の中では可動域が広がると思ってるので」と、守備範囲を含めた動きの違いを実感する。「あとデザイン。着てかっこいいと思わないと。ファンの方も見てるし、あれかっこいいなと思ってもらわないといけないなと思いますし」とプロ野球選手であることの意識も、ユニホームへのこだわりの1つでもある。

 今季は昨年まで山崎(現中日)の付けていた背番号7を背負う。それでも「キャプテンだから、7番だからとかそういうのはないですよ、僕の中では」と、あくまで自然体で臨む。打順は現段階の構想では「3番」としてクリーンアップを任される。「当然、常に自分の100(%)を出そうと思ってますから」。今季へかける松井の決意は全力プレーで示す。【斎藤庸裕】

 

◆松井稼頭央(まつい・かずお)1975年(昭50)10月23日、大阪府生まれ。PL学園から93年ドラフト3位で西武に入団。04年メッツへ移籍。メジャー3球団を経て、10年オフに楽天に移籍し、日本球界に復帰した。177センチ、85キロ。右投げ両打ち。血液型0。

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