日本ハムのドラフト5位ルーキーは、スイッチヒッターならぬ“スイッチライター”だった。新入団5選手が21日、札幌市内の合宿所や屋内練習場を見学。その途中でファンにサイン対応する機会があったが、愛工大名電・谷口雄也外野手(18)が器用な両手書きを披露した。

 屋内練習場付近での即席サイン会で、谷口は黒色のペンを右手から左手に持ち替え続けた。約50人に対応したが、名前を崩したサインを右手で、球団名、日付は左手と決めている。「サインは(角度的に)左手では書きづらくて」と説明した。

 ドラフト指名後、両書きを始めた。もともとは左利きだが、高校の先輩であこがれのマリナーズ・イチローら一流選手を見て、幼少時から右投げだ。文字を書くときは左手だが、習字の際に一部で右手を使うこともある。器用な面を「野球に生かせればいいんですけど」と笑う。

 1軍選手が使用する施設を見学し「設備がすごくて、ここで早く生活できるよう頑張ろうと強く思った」と目を輝かせた。高校時代の寮は同学年全員の大部屋暮らしで、プロでは夢の個室生活だ。右投げ左打ち両書きのプロフィルを持つ新人が、早期の1軍昇格を誓っていた。【村上秀明】