WBC日本代表候補の西武牧田和久投手(28)が5日、日本代表の与田剛投手コーチ(47)から「壊し屋」に指名された。好調な打者にリリーフでぶつけ、調子を崩させるなど悪い流れを遮断する継投策。海外では珍しいアンダースローに加え、高速クイックも魅力の1つで、勝敗を分ける「キーマン・キラー」として登板することもありそう。度胸満点のサブマリンが、侍ジャパンのカギを握る可能性が出てきた。

 牧田のテンポ良く、浮き上がるボールを投げ込む姿が、与田投手コーチに本戦での秘策を描かせた。ブルペン視察後、会見に応じた同コーチは、アンダースローの特異性を生かした起用法があるのか、と問われ、せきを切ったように言葉を並べた。

 与田投手コーチ

 さまざまなパターンが考えられると思いますね。例えば、相手の代打、相手打線の状態も含めて、ああいうピッチャーを出すことによって、大事な場面でいきなりああいう投球フォームのピッチャーが出てくれば、全然感覚が変わってくる。

 同コーチが最も重要視したのは、試合の勝敗を分ける大事な場面で、先発が打ち込まれた打者を迎えた時の起用だった。「(牧田なら)前の打席でいいバッティングをしたとしても、変化をつけられる。そういうことでも期待しています」と断言。相手のキーマンにぶつけ、流れを遮断できる存在だと認めた。

 さらに付け加えたのは、前後に投げる投手への影響力だった。「相手チームに対して、そういう投げ方のピッチャーが投げることによって、前後のピッチャーも生かされる。そういう効果も発揮する」と期待。球数制限のある本戦では継投は必須で、アンダースローの特異性が、無形の力を与えることを予想した。

 キャンプ初日から、休日を挟み、4連投した牧田は、セットポジションからのクイックを入念に投げた。同コーチは「国際大会では盗塁をさせないことも大事になってくる。セットからのクイックも速く、投球フォームに加え、投球術もたける」と評価した。牧田は「アピールというよりも、しっかり自分のピッチングをすることを意識した。まずは代表に残れるように。どんな場面でも投げられるように準備したいです」と話した。威風堂々とした姿が、与田コーチの心を揺さぶった。【久保賢吾】