育成枠出身が侍ジャパンの刺客になる。ブラジル代表のバリー・ラーキン監督(48=元レッズ)は26日、WBC開幕となる日本戦の先発投手をラファエル・フェルナンデス(26=ヤクルト)に変更すると発表した。指揮官の「日本でステップアップした彼に、母国の期待を背負って投げるチャンスを与える」という大役指名に、フェルナンデスもオリックスとの強化試合で上々の試運転をみせた。

 来日9年目の右腕は流ちょうな日本語で自己採点。「まあまあです。変化球でストライクを取れたし、真っすぐもそんなに高くなかった。カットボールも良かった」。2回に2四球で1点を失ったが、捕手の悪送球が絡んで自責は0。視察した山本監督に「コントロールがあり、緩急を使う印象がある」と警戒させた。

 当初、日本戦にはリエンゾ(Wソックス)が内定していた。だが日本時間未明のオープン戦で5失点。ラーキン監督は「今日投げたばかりで、さらに15~20時間かけて日本に移動する肉体的負担が大きすぎる」と説明したが、大乱調も影響したようだ。【中島正好】