ボクシングの日本バンタム級6位向井寛史(29=六島)が26日、同級王者大森将平(22=ウォズ)に挑む9月16日のタイトルマッチ(京都・島津アリーナ京都)へ向けて練習を公開した。試合まで3週間に迫り、東洋太平洋スーパーバンタム級6位のフィリピン人選手と、熱のこもった10回のスパーリングをこなした。

 11年12月にWBC世界フライ級王座に、13年11月にはWBC世界スーパーフライ級王座にいずれも敵地タイで挑戦した経歴を持つ向井は、今回がバンタム級に上げて2戦目。スパーリングでは、スピード、パワー十分なパンチを繰り出した。「普段の体重は58キロだけど、今回は60キロまで乗った。この2、3カ月でしっかり体を作れた」と、パワーアップした体に自信を見せる。

 相手の大森が世界を狙える注目の若手選手ということもあり、今回は日本タイトル戦ながら毎日放送が深夜2時30分から関西地区で録画放送することも決まった。「びっくりしました。日本タイトルマッチが地上波でやるんです。みなさんには会場で見て、帰ってテレビでも見て、2度楽しんでもらえれば」と向井。「テレビ局は大森についてるんでしょうけど、僕が食ってしまえば名前を売るチャンス」と、気合をにじませた。

 南京都高(現京都広学館高)出身で、同級生にはロンドン五輪ミドル級金メダルの村田諒太がいる。今回対決する大森も、同高OBで後輩になる。「村田の同級生というカテゴリーじゃなく、自分の名前でチャンピオンになりたい。そうなれば、村田にも刺激になると思うので」と向井。タイトル奪取へ意欲を見せた。