元世界2階級王者の長谷川穂積(35=真正)が、WBC世界スーパーバンタム級王者ウーゴ・ルイス(29=メキシコ)にTKOで勝利し、3階級制覇を達成した。

 日本人最多16度目となる2年5カ月ぶりの世界戦となった長谷川は、WBCフェザー級王座から陥落した11年4月ゴンサレス戦以来5年5カ月ぶりの王者返り咲き。世界で3番目の高齢3階級制覇、日本人最年長世界奪取と記録ずくめの勝利を挙げた。

 長谷川は「ここまで長かったです。この対戦を受けてくれたルイス選手にまず、尊敬の念を込めてみなさんから拍手してほしい。夢みたいです。前半どうかなと思ったら取られて、戦い方悩んだんですが、セコンドを信じて戦った。チームの勝利です。負けたら引退と決めて臨んで、そう決めた選手は負けると言われてたんで、勝てて良かったです」と喜びを話した。

 序盤は互いに探りながらの展開。1回に偶然のバッティングで長谷川に減点もあり、4回終了時点では1-2とルイスが優勢だった。5回にルイスが動いた。果敢な攻めを見せると、長谷川も反撃し、一転して激しい流れになった。7回には偶然のバッティングで、今度はルイスに減点があった。8回には、焦りの見え始めたルイスが手数を増やして積極的に攻撃を仕掛ける。この段階で長谷川が2-1で優勢と逆転した。9回終了後、ルイスが棄権した。

 元世界2階級王者の長谷川は、今回を「ラストチャレンジ」と明言していた。試合後は今後について「今終わったばかりなので。この試合にかけていたので、少しゆっくりさせてほしい」と話した。