王者岡田博喜(26=角海老宝石)が快勝で6度目の防衛に成功した。3年ぶり3度目のタイトル挑戦となった同級7位細川バレンタイン(35=宮田)と対戦。初回から左ジャブだけで圧倒し、6~8ポイントの大差での3-0の判定勝ちを収めた。これで日本王座は返上し、今後は東洋太平洋などにステップアップし、世界のチャンスをうかがっていく。

 鈴木会長が「あんなに当たるの見たことない」というほど、左ジャブがさく裂しまくった。右ストレートへのワンツーもクリーンヒットしだして「どこで倒そうかと思った」と岡田。ロープ際で反撃を浴びても「休んでました」。さらにステップでかわしながら、ゴング間際には自コーナーに戻る余裕の戦いだった。

 ところが、7回に両拳を痛めてからは「出すのさえ苦痛だった」と手が出なくなった。10回には偶然のバッティングで左まぶたから流血もしたが、実力の違いを見せて14連勝(10KO)を飾った。

 岡田は「右につなげるところがまだまだ。倒せず悔しいが、V6岡田は卒業します」と宣言した。すでにWBOでは世界ランク10位につける。鈴木会長も「WBOアジアパシフィックも含めてベルトを増やし、世界のチャンスを待ちたい」と話した。