プロレス人生40年で7回目の引退を発表した大仁田厚(59)が30日、6月8日のFMW新宿FACE大会で、ケンドー・カシン(48)を加えた「はぐれ邪道軍」として、全日本プロレス諏訪魔(40)を迎え撃つと発表。諏訪魔を“チキン諏訪魔”と命名し、挑発した。

 FMW新宿FACE大会のメインイベントは「ストリートファイトバンクハウス有刺鉄線ボードエニウェアフォールマッチ」と題しての6人タッグマッチで、「はぐれ邪道軍」大仁田厚、ケンドー・カシン、保坂秀樹組と「全日本プロレスEvolution」の諏訪魔、青木篤史、佐藤光留組が対戦する。

 大仁田は、右指第2、3、4中手骨不全骨折で欠場していた諏訪魔が強行出場した、28日の全日本プロレス チャリティー茅ケ崎大会での6人タッグマッチで、諏訪魔組と対戦。諏訪魔に毒霧を浴びせた揚げ句、リング上で「はぐれ邪道軍」の結成を宣言した。怒った諏訪魔が完全決着を主張し、電流爆破マッチへの出場を決意したのを受け、次のようにコメントした。

 大仁田 諏訪魔選手! よく決心した! お前たちにハードコアの怖さと危険を、4Dで体感させてやるよ。カシン選手を加え旗揚げしたはぐれ邪道軍の初戦だ。(中略)諏訪魔選手よ、俺の創り上げたハードコアの世界に飛び込むお前の決断は、男として認めるよ。だから8日も会場でチキン売っていいよ、諏訪魔君。

 また自身の完全引退についても、あらためて明言した。

 大仁田 俺って後楽園ホールでデビューしたんだよな。(昭和)43年のデビュー戦は、馬場さんに言われて先輩の佐藤昭雄選手に決まったんだけど、もうわからないくらいに緊張してたんだろうな、覚えてないよ。引退もしたな。あ、最初のな(笑い)。FMWの旗揚げは、露橋と後楽園ホールだったし、初めて12月に有刺鉄線を使ってハードコアの世界を作ったのも後楽園。俺ってつくづく後楽園ホールと縁があるんだよ。俺はプロレスが大好きなんだよ。本当に好きなんだ。そんな俺がリングを降りる決心をした。いろんな人が、引退興行が後楽園ホールじゃキャパが小さいというけれど、人数でもお金でもないんだよ。俺の原点で節目はいつも後楽園なんだよ。大仁田厚は10月31日に後楽園ホールで引退します。最近、宮崎駿監督の復帰でよく引き合いに出されるけど(笑い)だけど今回の引退は本当に本当に本当なんだ。ぜひ俺の最後を見に来てください。