WBC世界バンタム級王者の山中慎介(34=帝拳)が金字塔を前にして散った。挑戦者で同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)に4回2分29秒、TKO負けでプロ初黒星を喫し、世界戦連続防衛は12回でストップした。

 ネリが山中の防衛記録更新を阻止し、24勝(18KO)無敗で王座を奪取した。2回に左フックを相手の顔面に当て「3回中盤以降の(山中の)パンチは、それほど力がなかった」と勝利へ手応えをつかんだ。4回の連打で仕留め「私の夢がかなった。必ずKOで勝たないといけないと思っていた」と充実感に浸った。前日14日の計量から約5・4キロ増量。山中については「本当に手ごわい相手。キャリアの中で一番タフな相手だった」と評し、再戦の可能性を問われ「プロモーターが全て決める。やるならティフアナ(メキシコ)で戦う」と条件を出した。