元WBC女子ミニマム級、東洋太平洋女子ライトフライ級王者・菊地奈々子(36=白井・具志堅)の引退セレモニーが6日、東京・後楽園ホールで行われた。菊地の希望で、所属ジム会長の元WBA世界ライトフライ級王者・具志堅用高氏(55)が、16年ぶりに“実戦復帰”。ヘッドギアなしの恩師を軽やかなステップでロープ際に追い込み、感謝の思いを込めた左右のパンチを浴びせた。

 菊地は「会長に最後の無理なお願いを聞いていただいた。多くの方々に応援していただき、支えていただいた。ボクシングに心残りなく、リングを降りられます」と目頭を熱くした。

 95年5月の阪神大震災復興支援イベント以来、16年ぶりに実戦形式のリングに上がった具志堅会長は「ちょっちゅ疲れたよ。1回から(菊地の)ボディーブローが効いた。2回もってよかった」と大粒の汗。女子ボクシング界をけん引してきた菊地の引退を惜しんだ。