仙台女子プロレスのエース里村明衣子(28)の復帰戦(10月26日、Zepp

 Sendai)の相手が、アジャ・コング(37=OZアカデミー)に決まった。24日に行われたZepp

 Sendai大会で発表され、直後にメーンで登場したアジャは悲恋(22)をわずか2分28秒で粉砕。怒りを込め「復帰戦を引退試合にしてやる」と宣言した。里村も「やれるもんならやってみろ」と対抗。決戦2カ月前にして、火花が飛び散った。

 右眼窩底(がんかてい)骨折から、約1年ぶりの復帰を果たす里村。その相手となるアジャは、怒っていた。垂直落下式ブレーンバスターで、瞬く間に悲恋を沈め、リング上でほえた。「なめてんのか。今度は眼窩底じゃねえ。心を折ってやる」。103キロの巨体を揺らしながら引き揚げると「10月26日、里村明衣子の最後の姿を見に来てください」と不敵に笑った。

 2人の対戦は06年7月の旗揚げ戦以来。当時は23分21秒で里村が勝っている。長年のライバルでもあるアジャの挑発に、日ごろ冷静な里村も語気を強めた。「できるもんなら、やってみろ!!

 人にやられて引退するくらいなら、自分から引退してる。(右目の)不安もない。1戦1戦、自分の最後まで突っ走る」。失明の恐れもありながら、不屈の闘志で里村はリングに向かう。【清水智彦】