ボクシングのロンドン五輪ミドル級金メダルで東洋太平洋、日本同級1位の村田諒太(28=三迫)が「3倍速」のスピードで来年の世界挑戦に突き進む!

 20日、22日のプロ4戦目で対戦するヘスス・ネリオと京都府内で行われた記者会見で初対面。「いい男だけど、僕の方が格好良い」と笑いを誘うと、「前に出て、上下に打ち分けて最終的には倒す」と引き締まった表情でKO決着を誓った。

 世界との本格的な戦いに向け、緻密なプランも用意されている。育成をサポートする帝拳ジムの本田明彦会長は会見後、「来春に米国で世界ランカーと対戦し、来年中には世界戦をしたい」との計画を明かした。

 想定していた5戦目が変更となる可能性も浮上した。9月末ごろのシンガポールでの興行に出場予定だったが、試合間隔が開きすぎることや、テレビ局との調整などの理由で、それよりも前に日本で行うことも視野に入れていくという。

 その後、年末年始あたりに国内でもう1試合経験し、来春の世界ランク入りに照準を合わせるという狙いだ。世界で最も層が厚いと言われる激戦のミドル級。それでも同会長は「頭の良さと体力は通用する。あとは経験とそこから得る技術。人の3倍の速度でやっているのだから、3倍の速度で強くならないといけない」と期待を込める。

 村田本人もプロの試合への適応と、自身の成長に手応えをつかみ臨む4戦目。高校時代にキャリアをスタートさせた思い出の地での試合に「京都は僕のボクシングの原点。ここから世界に向けて羽ばたいていきたい」。まずは目の前の戦いに集中する。【奥山将志】