大相撲の元大関貴ノ浪で幕内優勝2回を記録した音羽山親方(本名・浪岡貞博)が急死した。20日午前、急性心不全のために大阪市内のホテルで倒れ、搬送中に亡くなった。43歳だった。

<貴ノ浪さん こんな人>

 ◆青森県出身 1971年(昭46)10月27日、青森県三沢市生まれ。三沢二中卒業後、藤島部屋に入門。87年春場所で初土俵。当時のしこ名は本名の浪岡。

 ◆昇進 91年春場所で十両に昇進し、しこ名を貴ノ浪に変更。91年九州場所で新入幕。幕内在位は75場所。

 ◆大関 94年初場所後に大関に昇進。99年九州場所で2場所連続負け越し、陥落も、続く00年初場所で10勝を挙げ、元横綱三重ノ海以来の返り咲きに成功。在位37場所は史上7位。

 ◆幕内優勝 94年春場所で曙、貴闘力との巴(ともえ)戦で敗れV逸。「(泣きながら)硬くなりました。このお返しはいつかしてやる」。96年初場所で初優勝。97年九州場所と合わせて計2回。ともに優勝決定戦で貴乃花を破った。初優勝時、貴乃花に「何十年に1人かそれ以上の存在」と言わしめた。

 ◆物言い 96年初場所9日目の貴闘力-土佐ノ海戦で、控えに座っていた貴ノ浪が手を挙げて物言いをつけた。協議の末、行司の差し違えで貴闘力の勝利。兄弟子をアシストした。この場所で初優勝した貴ノ浪は「何かの縁ですから」と貴闘力に旗手をお願いした。

 ◆引退、その後 04年夏場所3日目に引退を表明し、年寄「音羽山」を襲名。その後は貴乃花部屋付きの親方として指導を続ける。NHK大相撲中継の解説も務めた。

 ◆ライバル 新入幕、新大関と同時昇進した元横綱武蔵丸。幕内では91年九州場所12日目以来、史上1位の58回対戦し、21勝37敗。

 ◆通算勝利 777勝。1位は魁皇の1047勝。得意は左四つ、寄り切り、上手投げ、かわず掛け。196センチ、160キロの体を生かしたスケールの大きな相撲でファンを魅了した。