大相撲の冬巡業は13日、2日連続で那覇市で開催され、今年の巡業の全日程を終了した。昨年の37日間から大幅増の57カ所62日間の長旅に、尾車巡業部長(元大関琴風)は「力士も長い道中で大変だったと思う。反響も良くて、みんな頑張ってくれた」とねぎらった。

 課題もある。毎回、休場者が多いことを懸念し「みんな出てこられるように、方策を練らないといけない」と言う。出場しても朝稽古に参加できない力士については、大関琴奨菊を例に挙げ「稽古が出来ないから、外に出てサインしたり、彼なりに穴を埋めることをしている。いろんなことを整備したい。力士がいてこその大相撲だから。」と話した。4年間務めた巡業部長の任期は終了。続投は未定だが「いいことも悪いことも、きちんと記録に残したい」と、改善に向けて努力の継続を願った。

 相撲人気の回復はうれしいこと。とくに今年は、戦後70年とあって広島、長崎、沖縄で献花式に参加するなど、積極的に社会貢献してきた。最後の巡業を終え「(沖縄での献花の後)日馬富士が『こういうのはどんどんやりましょう』と言ってくれた。上の人が分かってくれて、成果が出た。正直、感無量だよ」としみじみ話した。