東前頭筆頭の安美錦(37=伊勢ケ浜)が、記録ずくめの金星を挙げた。結びの一番で、横綱鶴竜(30=井筒)を破った。立ち合いで当たった直後、はたいて相手の体勢を崩し、間髪入れずに押し出した。

 安美錦の金星獲得は、2009年夏場所の朝青龍戦以来約7年ぶりで、現役最多を更新する通算8個目となった。37歳3カ月での金星は、歴代5位の年長記録。新入幕から93場所目での金星は、89場所の寺尾を抜いて史上1位となった(記録はいずれも昭和以降)。

 取組後、インタビュー室に呼ばれた安美錦は「今の鶴竜関から(金星を)取ったことがないので、絶対取ってやろうと頑張りました」と振り返った。

 安美錦の初金星は2003年初場所の貴乃花戦。以来、武蔵丸、朝青龍、白鵬からも挙げており、鶴竜戦を加えて、対戦した横綱からはすべて金星を奪った。