大相撲の夏巡業は21日、札幌市で行われた。函館市、苫小牧市と3都市で続いた北海道巡業で活躍したのは、地元北海道旭川市出身の十両旭大星(26=友綱)。毎日、子どもとの稽古で奔走し、観客を湧かせた。

 特に際立ったのは、ほかの関取が子どもたちに負けてあげるのに対して、稽古をつけた子どもたちをほとんど負かしたこと。何度もぶつからせ、押させ、力を出させた上で、土俵に転がした。「自分は、子どもに稽古をつけるときはいつもそうです。か弱い小さい子にしか負けない。『プロは強いんだぞ』というのを教えてあげたいから。嫌われちゃうかな」と笑った。

 毎日、番外取組にも登場するなど、道内のファンの期待も高い。前日は地元の旭川市にも足を運んだ旭大星。「来年は旭川で巡業をする話があるそうです。きちんと関取で戻ってこないと」とあらためて決意していた。