[ 2014年6月16日8時21分
紙面から ]日本対コートジボワール
後半、途中から出場したドログバ、右は長友<W杯:日本1-2コートジボワール>◇1次リーグC組◇14日◇レシフェ
空気が変わった。エースFWドログバが途中出場すると、明らかにコートジボワールの攻撃にスイッチが入った。投入のわずか2分後にボニの同点弾、さらに2分後、ジェルビーニョの勝ち越し点が生まれた。歩いていてもDFを引きつける存在感。わずか100秒で試合をひっくり返した。
彼のいなかった前半はどこか雑だった。そこでラムシ監督はハーフタイムに一喝。「もっとゴールへ直線的にプレーしろ」とつばを飛ばした。ザッケローニ監督の弟子だった元フランス代表が集中力を高め、その上で「サッカーを超えた存在」とまで言われる国の英雄を投入。戦況を一変させ、日本の勝利へのストーリーを敗北に書き換えた。
初の決勝トーナメント進出へ、3度目のW杯となるドログバや司令塔Y・トゥーレの意識は高い。「チームのため力を出し切ることができた。勝てて最高だ」。4年前の強化試合で右腕の骨を折られた借りを、ドログバが痛快に返した。