NMB48の創設メンバーで、自由気ままなキャラクターがファンからもメンバーからも愛された近藤里奈(18)は27日、大阪・NMB48劇場で卒業公演を行い、奔放キャラそのままに“らしい”サヨナラとなった。

 アンコール終了まで「実感がない」と涙はなかった近藤だが、アンコール後のセレモニーで、まず渡辺美優紀(22)が顔を出し、山本彩(22)ら1期生14人がそろうと号泣。14人で近藤が選んだ「卒業旅行」を披露した。

 結成当初から年下の近藤をかわいがってきた渡辺は「りいちゃんに会えなくなるのは寂しいけど、応援してるから、これからもよろしく」。同期の“お姉さん”に囲まれ、近藤は「5年半活動してきて…あとは…」と口にして、声を上げて泣き始めた。

 涙ながらに懸命に言葉を続け、メンバーもしんみりする中、突然「握手会は好きじゃなくて、正直に言うけど」と、メンバーにとっての貴重なファンとの交流の場を「好きじゃない」とポロリ。山本が、あわてて「好きじゃなかった? けど、今は違うんやんな」とフォロー。近藤はうなずき、本音を続けた。

 「握手会でも塩対応で、番組で暴走して、ここまで(ファンに)たたかれんの? ってぐらい、たたかれて。でも、最近は握手会がんばらなあかんと思ってて。その“嫌い”な握手会も、人生もうないねんなって思うと寂しくて。もっとみんなと握手したいと…。でも、ファンのみんなには、握手会で傷つけて…」

 気ままな性格の近藤は握手会でも、気分に波があることをかつて語っていたが、ファンを「傷つけた」発言には、山本が再び「何したん?」とつっこんだ。

 感動のラストスピーチのはずが、本音さく裂、客席爆笑、メンバーからはつっこみ…。収拾がつかない状態に。ここを締めようと、所属するチームMキャプテンの藤江れいな(21)がマイクを握った。

 藤江はめずらしく涙をこらえきれず「何人もの卒業を見送ってきたけど、やっぱり慣れることはなくて…」と話すと、おえつ。「りぃちゃんは、天使のような笑顔でギリギリの発言をするけど、それでも嫌な感じを(相手に)与えない。そこがみんなから愛された理由だと思う。今度は女優という夢に向かって頑張ってほしい」と送る言葉を述べた。

 ただし、このまま拍手、涙でフィナーレ…とはならず。先輩・藤江のスピーチの間、当の近藤は隣で同期の木下百花(18)とおしゃべり。キャプテンが自らに送る言葉を語っている最中に私語、という奔放ぶり。藤江も苦笑しながら「しゃべってんの分かってたけどさ~」と言い、客席は爆笑に包まれた。

 その近藤は「だって、れいにゃん(藤江)いつも泣かへんのに、ボロボロ(涙)してさ~」と、悪びれることなく言い、最後まで自由な天使キャラを貫いた。

 またこの日、出席できなかったAKB48に移籍した同期の小笠原茉由(21)はVTRで「オーディションから、かわいいオーラが出てた。りぃちゃん、絶対受かるやん、みたいな」と思い出話をまじえて、コメントを寄せた。