NMB48の主要メンバー矢倉楓子(20)が11日、大阪城ホールで行われたアリーナ・コンサートで卒業を発表した。約6年半の活動を振り返り「考えれば笑顔、幸せしかありません。私、悔いはありませんっ!」と、すっきりした表情で報告した。

 来年3月まで活動予定。

 矢倉は今年の選抜総選挙は辞退していたが、先月のAKB48グループじゃんけん大会には出場。仲良し同期の村瀬紗英(20)と「ふぅさえ」を組み、指原莉乃を破って勝ち上がり、準優勝を果たしていた。

 アンコールの最後、キャプテン山本彩(24)があいさつで締めた後、矢倉が切りだした。「私、矢倉楓子はNMB48を卒業します」。女性専用席まで設けられ、女性ファンも多くいた会場はどよめいた。

 「今年、総選挙を辞退したとき、ファンの方も『ふぅちゃん、どうするんだろ?』って、思っていたと思います」

 真っ白な肌、はかなげな美貌でファンを魅了してきた「ふぅちゃん」が、ついに卒業をファンに報告した。今年に入ってから、矢倉は卒業を真剣に検討し始めており、春頃からは、周囲とその時期について、相談を重ねてきた。

 やっと、ファンに自分の決意を告げられ、安心したようにニッコリ。「思い返してみれば、幸せ、笑顔にあふれています。悔いはないですっ!」。もともとは女優にあこがれ、グループへ加入した矢倉だが、卒業後は「全然違う仕事をしてみたい」とも話しており、この日は「(卒業後は)もう皆さん(ファン)に会うことはないかもしれないですけど、皆さんにいただいた愛を糧に一生懸命歩いていこうと思います」と感謝した。

 現段階では、卒業後の芸能活動継続は視野にないようだが、NB48のファン、メンバー、スタッフへの愛は不変と宣言。「卒業を決めても、いや、卒業してもきっと、私のNMB48への愛は大きくなり続けていくと思います」とも話した。

 矢倉は11年5月に2期加入。12年1月のチームMにも選抜され、2期生、チームMのエースとして引っ張ってきた。13年5月の「さよならクロール」では、AKB48シングルにも選抜され、同年6月の選抜総選挙では44位に入り初ランクイン。以来、昨年まで4年連続圏内で、AKB48と兼任していた時期もあった。

 14年11月のNMB48シングル「らしくない」では、白間美瑠(19)とともに、ダブルセンターに抜てきされるなど、NMB48をけん引してきたメンバーの1人だった。

 昨年1月公開のNMB48初のドキュメンタリー映画「道頓堀よ、泣かせてくれ」では、中心人物の1人としてピックアップされた。そんな矢倉の新たな人生への決断に、キャプテン山本彩(24)は「ちょっとしたきっかけで、卒業を決めたわけじゃない。新しい世界へ1歩、踏み出そうとする勇気を応援したい」とエールを送った。

 当初は、矢倉の卒業報告で終演よていだったが、しんみりムードが漂ったため、矢倉が「これじゃ終われない」と、楽曲を“お代わり”。「NMB48」を歌い終わると、再び「もう、悔いがありませ~んっ!」と両手をバンザイしながらアクション。卒業は来年3月予定のため、これには山本が「早いよ、まだ! 半年あるから!」とつっこんでいた。