俳優の大西利空(20)が初主演を務めた映画「火の玉を見た」(矢座孟之進監督、27年全国公開予定)が東京国際映画祭で、日本初お披露目されることが29日、発表された。
同作は家族の崩壊に直面した主人公の高校生・タケシが、幼なじみのアカリから聞いた「火の玉を見た」という不思議な言葉をきっかけに、家族の問題から逃れるようにして火の玉を探し始めるという物語。少年が現実と幻想の狭間をさまよう姿を通して、家族の喪失や孤独、成長が繊細に描かれている。
脚本・監督・編集を務めたのは、本作が長編初監督作品となる矢座監督。矢座監督は、高校在学中に制作した原発をテーマとするドキュメンタリー映画「日本一大きいやかんの話」(19年公開)で、映画甲子園の最優秀作品賞を受賞。その後、ハーバード大学で哲学と映画を専攻、今年大学を卒業した新人監督として注目を集めている。
また、韓国・釜山で開催された第31回釜山国際映画祭のVision Asia部門に正式選出され、今月10日(現地時間)にワールドプレミアを迎えた。同部門は、アジアの新たな才能や独創性あふれる作品を紹介するプログラムとして位置付けられ、上映後には大きな拍手で迎えられた。大西利空をはじめ、伊礼姫奈、楠麻里、矢座監督が登壇した。
大西は初主演について「釜山国際映画祭、東京国際映画祭に参加することができてとてもうれしい気持ちでいっぱいです。釜山国際映画祭では、観客の皆さんと一緒に鑑賞してから質疑応答を行うことがすごく新鮮で、皆さんの映画に対する熱い思いを直接感じることができてうれしかったです」と振り返った。そして、先日行われた東京国際映画祭のレッドカーペットに「雨の中たくさんの方が見に来てくださり感激しました」と感謝。「ジャパン・プレミアは、日本で初めて皆さんに観ていただく機会なので、ぜひ劇場で楽しんでいただけたらうれしいです。物語が進んでいくにつれて変化していく家族の関係に注目して観ていただければと思います」とアピールした。
矢座監督は「初の長編作品が釜山国際映画祭に続き、東京国際映画祭でジャパン・プレミアを迎えられることを、大変光栄に思います。皆さまへの感謝の気持ちでいっぱいです。日本でこの作品を届けられることを、心から楽しみにしております」とコメントを寄せた。



