AKB48がイメージキャラクターを務める新パチンコ機「ぱちんこAKB48」の発表会が12日、横浜アリーナで行われた。前田敦子(21)大島優子(23)柏木由紀(20)ら選抜常連メンバーがほぼ総参加する力の入れよう。製造、販売元の京楽産業.は、国民的アイドルの絶大な人気を追い風に20万台を超える過去最高規模の導入台数を目指す。同機種は今年夏、全国のホールに導入される。

 コンサートのような活気だった。全国ホール関係者2400人を含む約3000人が招待された発表会。メンバーが登場すると、場内は大歓声とコールに包まれた。発表会に先立ち開かれたミニライブは、誰もが知る人気どころがそろい踏み。火柱がたかれ、巨大クラッカーが鳴らされるなど演出もド派手だった。

 国民的アイドルの勢いを印象付けるイベントになった。京楽産業.によると、招待客数は超人気機種「ぱちんこあしたのジョー」の発表会に匹敵するという。発表会に横浜アリーナのような大会場を使うことは初めて。同社関係者は「導入台数はまず20万台。まずはそこに並びたい」と自信たっぷりに話した。パチンコ機種は10万台ならヒットといわれる世界。20万台といえば、空前の韓流ブームに乗った「ぱちんこ冬のソナタ」など大ヒット機種が記録しただけ。AKB48は「ヨン様超え」を目指す。

 機種にはパチンコファンだけでなく、AKB48ファンも引きつける趣向が凝らされている。メンバー16人が架空の「チームサプライズ」を結成し「重力シンパシー」という新公演を行う設定。このために12曲が新たに書き下ろされ、前田、大島、柏木の昨年の総選挙3トップによる夢のユニット曲もある。8月にグループを卒業する前田は「チームサプライズとして(AKB48に)名前が残るのはうれしい」と笑顔を見せた。

 テレビゲームでは「AKB1/48」シリーズ(PSP)が大ヒット。飲食業では「AKB48カフェ&ショップ」を全国に展開。アニメ「AKB0048」も4月にスタートし好調だ。AKB48をめぐるキャラクタービジネスの勢いは、とどまるところを知らない。篠田麻里子(26)が「これで日本を元気にできるんじゃないかと思います」と話すと、会場は大きな拍手で包まれた。【森本隆】