3部作で総製作費60億円を投じるSFサスペンス大作映画「20世紀少年」(堤幸彦監督)に、日本映画やドラマで活躍中の個性派俳優が勢ぞろいしたことが2日までに分かった。すでに、メーンキャストとして唐沢寿明、豊川悦司、常盤貴子の3人が発表されているが、唐沢演じる主人公ケンヂの同級生には、屈指の個性派、演技派がそろった。香川照之、石塚英彦、宇梶剛士、宮迫博之、生瀬勝久、小日向文世、佐々木蔵之介の7人。いずれもここ数年の日本映画やドラマのヒット作、話題作を支えている名脇役たちだ。

 筆頭格ともいえる香川は「俳優も同年代ばかりで毎日が同窓会のようでいい感じです」とハイレベルな演技のやりとりを楽しんでいる。いずれも浦沢直樹氏の原作漫画のキャラクターに、面影や体形などどこか似ているのも特長だ。同級生役以外にも、竜雷太、佐野史郎、石橋蓮司ら実力派がずらりと並ぶ。

 作品全体を引き締める主役級の大物も出演する。ケンヂの姉役に決まった黒木瞳のほか、中村嘉葎雄、竹中直人が参加。竹中とともに役柄は未定だが、お笑い界からも藤井隆や山田花子、タカアンドトシとオリエンタルラジオの両コンビが出演する。さらに音楽界からも藤井フミヤ、女優陣は洞口依子、片瀬那奈、池脇千鶴らの出演が決まった。

 3部作のメガホンをとる堤監督は「豪華であり得ない組み合わせに驚いています」と手応えを感じながら撮影を進めている。第1弾は8月30日公開。第2弾は来年新春、第3弾は来年秋に公開予定。