作家村上春樹氏(59)のベストセラー「ノルウェイの森」が映画化されることが30日、分かった。木村拓哉が出演する「I

 Come

 With

 The

 Rain」を手掛けたベトナム出身、フランスで活躍するトラン・アン・ユン監督(45)がメガホンを取る。キャストは日本人俳優だが未定。来年2月にクランクイン、10年公開予定。

 同作は87年に発表され、単行本と文庫本合わせて約870万部を売り上げ、36言語に翻訳された。ユン監督はフランス語版を読み映画化を希望したという。04年、製作・配給するアスミック・エースエンタテインメントの小川真司プロデューサーを交え、村上氏に映画化を申し入れた。村上氏がユン監督作品を見ていたこともあって、実現へ向けて進行した。ユン監督は「原作は力強く繊細であり、激しさと優雅さがあって、官能的かつ詩情にあふれている。映画化するための幅広い題材を内包している」と作品の魅力を語った。

 ユン監督はデビュー作「青いパパイヤの香り」がカンヌ映画祭カメラドール(新人賞)、米アカデミー賞外国語映画賞にノミネート。2作目の「シクロ」はベネチア映画祭金獅子賞(グランプリ)を獲得した。