米アカデミー賞外国語映画賞を受賞した「おくりびと」(滝田洋二郎監督)が、オスカー効果で公開から25週目で興収ランク1位になったことが2日、分かった。興行通信社が、2月28日と3月1日の週末を集計して発表、2日間で3億2000万円を記録した。25週目での1位獲得は、映画史上初。ヒット映画が何週も首位をキープし、いったん落ちて再び1位になった例はあるが、ロングラン作品の1位獲得は例がない。

 同作は、昨年9月13日の公開週は5位でランクイン、5週目の3位が最高だった。今年1月には28位になったが、米アカデミー賞候補になったこともあり、上映館数が増えた。28日の受賞会見では、1位になる見通しに、滝田監督は「ツイてます。今までこんな興行のあり方がなかったのでうれしい」と話していた。

 配給の松竹は「快挙はうれしい。映画界にとっても素晴らしいと思います。国民的に応援していただいたおかげ」と話し、舞台あいさつも検討している。