第23回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞(日刊スポーツ新聞社主催、石原裕次郎記念館協賛)の授賞式が28日、東京・紀尾井町のホテルニューオータニで行われ、石原裕次郎賞の「THE

 LAST

 MESSAGE

 海猿」には、裕次郎夫人のまき子さんから賞金300万円が贈られた。

 石原裕次郎賞に輝いた「THE

 LAST

 MESSAGE

 海猿」が、石原まき子さんに裕次郎さんの「後継作」として認められた。羽住英一郎監督(43)は壇上で賞金300万円を受け取った際、まき子さんから「すてきな映画でした」と称賛された。最終章と銘打ちながら、興収80億円を超えるヒットで、さらなる続編を望む声が出ている。同監督は「全くないわけではない」と含みを持たせた。また俳優高良健吾(23)が、2年ぶりの石原裕次郎新人賞に選ばれ感激した。

 全受賞者の最後に登壇した羽住監督は、まき子さんからのビッグなメッセージに感激し、驚いた。「すごくすてきな、すばらしい映画でした」。羽住監督の口から「石原裕次郎さんの名前が付いた賞をいただけることを、ファンに報告できることを本当にうれしく思っています」と、感謝の言葉が自然に出てきた。

 邦画を代表する海洋スペクタルとして、裕次郎さんに通じる壮大さが評価された。「劔岳

 点の記」で壮大な山を描き、昨年の石原裕次郎賞を受賞した木村大作監督(71)も「おめでとう…ふふふ」と祝福した。04年6月の第1作「海猿」公開時は、決まっていない続編の予告編を無理やりつけ「何とか2作目にこぎ着けたい」と祈った。そして06年公開の「LIMIT

 OF

 LOVE

 海猿」が興収71億円の大ヒット。テレビドラマを含めた3部作で終わる予定が、ファンの熱い声で今作の製作に至った。

 機動救難隊員役の俳優に、広島県呉市の海上保安大で厳しい訓練を課し、水中シーンも数十本のドラム缶から何度も水を流すなど過酷を極めた。ロケを超えた現実づくりにこだわり、俳優のリアルな表情を浮き彫りにした「アナログ感」が観客の心をつかんだ。まき子さんも「俳優さんのアップが大好きですが、しっかり分かるように撮っていた。寒さに震えながら見た水中シーン…ご苦労があったでしょう」と絶賛した。

 再続編の製作については「最終章のつもりでつくった。望む声はうれしいけどハードルは高い」と慎重だ。ただ「スペクタクルを上げるだけでは、お客さんも満足しない。ドラマやキャラクターが超えていかなければならない」と、新たな「海猿ワールド」の可能性を口にした。【村上幸将】