故やしきたかじんさん(享年64)が大阪活性化を目的に発足させた「OSAKAあかるクラブ」の担当者は27日、大阪市内で、たかじんさんからの遺産約2億円を寄付として受領したことを明言し、使途については「最も有効的に故人の遺志に沿える形を検討中です」と語った。

 遺産2億円の寄付については、たかじんさんが遺言書に「大阪のために頑張った人を支援するために、たかじんメモリアルを創設することを希望する」と記されていた。このことから、同クラブへ2億円の寄付が決まっていた。

 ただし昨年、一部週刊誌で、さくら夫人側から同クラブ側へ遺産の返還請求があったなどと報じられ、同年末から、同クラブは公式ホームページに2億円を受領した旨を記載していた。

 この一連の流れについて、同クラブ関係者は、さくら夫人側からの依頼は、返還請求ではなく、あくまでも「たかじんメモリアルに関する財団を立ち上げるので、一緒にやらないか」と、寄付とは違う形での協力打診だったとした。

 その後、同クラブは「理事会にはかり、財団には時間がかかる」と判断し、当初の通りに寄付の形で決着したという。

 またこの日、同クラブの新体制が発表され、たかじんさんと同級生で、桃山学院中・高校の温井史朗前校長が新理事長に就任。温井氏は「たかじんさんは生まれ育った大阪に強い愛着と危機感をずっと抱いていた」と盟友の思いを代弁。生前、たかじんさんは「やさしい町、大阪をさらに活気あふれる町にしたい。(東京一極集中で)大阪がダメになったら、東京、日本にもよくない」と話していたといい、温井氏は、寄付金の有効活用の道を「じっくりと検討していきたい」と話した。