歌舞伎俳優市川團十郎(48)が3日(日本時間4日)、第83回ベネチア映画祭のレッドカーペットに登場し、歌舞伎の衣装に身を包んで見えを見せた。カンヌ、ベルリンも含め、世界三大映画祭のレッドカーペットを歌舞伎衣装で歩くのは初めて。
三池崇史監督が手がけたドキュメンタリー作品「襲名」(25日公開)で、三池監督、長男市川新之助と同映画祭に参加した。
團十郎は「男伊達花廓(おとこだてはなのよしわら)」に登場する、御所五郎蔵(ごしょのごろぞう)の衣装でレッドカーペットに登場。江戸一番でのだて男というキャラクターとして、堂々と見えを見せた。
父の故12代目團十郎さんと訪れたことがあるというベネチアを再び訪れた團十郎は、「国際映画祭に参加したのは初めてなんですけど、ベネチアは幼い時から父と一緒に来ていて思い出がたくさんある土地でもあります。みんなと一緒に作っていった作品で、ベネチアにお招きいただけて、しかもそれが父も関わる作品で、そこに孫にあたる新之助も一緒に来ることができるというのはご縁があるのかなと感じています」と話した。
また、17年に亡くなった妻小林麻央さんとの新婚旅行がイタリアだったことに触れ「街を歩いていると父のことや、妻と新婚旅行でイタリアに来た時のことをいろいろと思い出しながら時を過ごしています。新婚旅行がイタリアだったんですね。一緒に泥温泉に行ったり、レストランでイタリア語で注文した思い出など、懐かしい思い出がたくさんあります」と振り返った。
新之助は「初めてのヨーロッパでベネチアに来させていただきました。初めて出演させていただいた映画で、国際映画祭に招待されてベネチアに来させていただくというのはすごく貴重な機会で、すごくうれしくて」と喜んだ。
「男伊達花廓」の衣装を選んだ理由を聞かれると、團十郎は「この作品は自分たちで作って、自分の襲名披露でかけた作品です。男伊達という粋な、ぱっと見は分からないけれどよく見るとかっこいいというような、日本の奥ゆかしさや文化の良いところが、よく伝えられると思いました」と話した。
同作は、22年に行われた「十三代目市川團十郎白猿襲名披露」を追ったドキュメンタリー作品。三池監督は「市川團十郎とその息子新之助という2人を目撃してほしい。ご覧になった人が『伝統芸能を見に行こう』ではなく『團十郎を見に行こう』となってくれたらうれしい」と話している。



