ジャーナリスト田原総一朗氏(81)が20日、都内で行われた出演映画「ラブ&ピース」(園子温監督、公開中)のPRイベントに園監督と出席した。主役長谷川博己が演じるロック歌手への夢が破れた、さえないサラリーマンが、1匹のミドリガメと出会うことがきっかけで、愛と希望を再生する物語。田原氏は冒頭に登場するテレビの討論番組の司会者として出演した。

 田原氏は「マスコミのバカの骨頂のような役でした。でも、映画はとても面白かった。ファンタジーの部分もいい」と絶賛。映画出演は10年「日本のいちばん長い夏」以来5年ぶり。「どういう役か分からずに出た。ああいう話と知っていたら多分、断ったと思う」と冗談めかして感想を語った。さらに長谷川が同作で初めてギターに挑戦したことを知り「僕もこういう映画と知らずに出たが役者って大変ですね」とも。

 園監督は「現場で『次、何をやればいいんだ』と怒鳴られて、たじたじでした。怖いと思った。現場でいろんな俳優と仕事をしたけど田原さんほど怖い感じは初めて。これ以上ないくらい緊張して疲れました。終わったあとは放心状態でした」と明かした。それでも「実現できて光栄でした。出演を快諾していただけてうれしかったです」と恐縮していた。田原氏には「映画を撮ってはどうですか」と勧めていた。

 田原氏は「ずっと撮りたいと思っているけど、チャンスがないんです」と語った。