喉頭がんで声帯摘出手術を受けた音楽プロデューサーつんく♂(46)が9日、東京・目白の学習院大百周年記念会館で行われた歌手クミコ(61)の「日本子守唄協会15周年記念コンサート」に登場した。クミコの最新シングルの子守歌「うまれてきてくれて ありがとう」を作曲。クミコが歌う姿を作詞家湯川れい子氏と見守った。妻と3人の子供が客席で見守る中、歌に合わせ懸命に口を動かし、ボロボロと涙を流す場面もあり観客の涙を誘った。

 声は出せないが、思いを伝えようと必死だった。「世の中も変動していく中で、今この世の中が求めている子守歌がきっとあるんだと思うんです」と、したためた手紙をクミコが代読した。手にはスマートフォンを持って筆談。公演後は「命を残していただいたので、少しでも世の中のお役に立ちたい。私自身も生きている意義を感じられるような楽しい人生を歩んでいかなければ」とコメントを発表した。