舞台を夢見てオーディションに挑む若者群像を描く、劇団四季のミュージカル「コーラスライン」の関西公演の開幕(2月16日)を前に、大阪四季劇場(大阪市北区)で25日、出演者の取材会が行われた。

 演出のスーパーバイザーを務め、劇中ではザック役の田辺真也は「出演者はすべてオーディションで選んだ」と話し、選考基準として「うまい、へたは関係なく、真っ向から体当たりしてくれるエネルギッシュさで選んだ。粗削りだけど、パワーを感じていただける舞台になると思う」とアピールした。

 田辺は取材会に出席したディアナ役の町真理子にも、ダンサーとして厳しい注文を出していることも明かした。「型から入るのではなく、町自身の本気を見せてくれ! (気持ち的に)裸になれ!」。ありのままの気持ちをぶつけるように舞台に挑んでほしいと熱く語った。

 ダンサーの本能が刺激されるような指導に町は「毎日をオーディションのような気持ちで臨んでいます」と意気込んだ。

 「コーラス-」はブロードウェーで1975年に初演。日本では劇団四季が79年9月に初演。前田美波里ら全配役をオーディションで起用するということでも話題を呼んだ。これまで日本でも2000回以上の公演を数え、同劇団のメジャー・レパートリーとなっている。

 関西公演は5年ぶり。兵庫県出身の町は「地元の人に見てもらえるのはすごく楽しみです」。2月16日の大阪・枚方から、神戸、京都など計23公演が3月13日まで行われる。