昨年4月に東京都杉並区内の道路で、俳優萩原流行さん(当時62)が大型バイクで転倒し、後続車にひかれるなどして亡くなってから、今日22日で丸1年を迎える。警視庁は昨年9月に、事故原因となった警察車両を運転していた男性警部補を書類送検した。だが、萩原さんの妻まゆ美さん(63)の代理人、堀内稔久弁護士は21日、日刊スポーツの取材に応じ、「状況が進まず、困っています」と訴えた。担当検事が代わってしまったことも分かった。

 堀内弁護士は、萩原さんが死亡した事故の一因になったとして昨年9月に書類送検された警視庁の男性警部補の処分が、まだ分かっていないことを明かした。警察側からは、まゆ美さんへの謝罪の申し出もあるという。だが、まゆ美さんは、処分が決まらないうちは謝罪を受け入れるつもりはないと拒否しているという。「処分が分からないから、状況は全く進まない。しかもこの3月の異動で、検事が代わってしまった。先日新しい担当者と話しましたが、まだ書類を読んでいないということでした。検察側にも意欲を感じない。困っています」と訴えた。

 事故は昨年4月22日、東京・青梅街道で起こった。萩原さんのバイクが中央車線を走っている際、前を走っていた警部補の運転する護送車が車線変更し、萩原さんを転倒させたとされている。バイクは転倒後に滑走し、前のタイヤが護送車の運転席側ドアの下部にぶつかった。萩原さんは後続の乗用車にひかれ、左心房破裂などで死亡した。

 事故後、警察側はすぐに過失を認めず、まゆ美さんが会見を開き警察への不信感をあらわにするなど、騒動になった。昨年9月、警視庁が、護送車が車線変更する際後方の安全確認が不十分だったと断定し、書類送検した。まゆ美さんは21日、日刊スポーツの取材に対し「まだ解決しておりませんので、弁護士を通じて以外は控えております。ご理解いただければと思います」などと答えた。

 この日、東京・杉並区の事故現場は、雨は降っていたが、普段通りの様子だった。現場付近にある店舗の店員は「花を持ってくる方もいないですし、いつも通りです。ここしばらくは、誰かが来た様子もないですね」と話していた。【横山慧】