女優吉高由里子(28)が映画「ユリゴコロ」(来年9月公開、熊沢尚人監督)で、5年ぶりに映画に主演することが11月30日、分かった。同作で吉高は初めて殺人者を演じる。主人公の美紗子は、人の死に心のよりどころを見いだし、殺人という行為から逃れられない女性。しかし愛という感情を知ることで苦悩するという複雑な役だ。

 吉高は「初めて殺人者を演じます。私が演じた美紗子は、なかなか共感しづらい部分もある難しい役でした。久しぶりの映像作品で貴重な経験をさせていただきました。まだ完成した映画を見ていないので、どんな作品になっているか楽しみです」とコメントしている。吉高の出演部分はすでに撮影を終えており、熊沢監督は「吉高さんの繊細かつ大胆な演技力のおかげで、今までにない、美しくも悲しい殺人者を表現できたと確信しております」と話した。

 原作は沼田まほかる氏の同名小説。11年に出版され、12年に大藪春彦賞受賞、本屋大賞にもノミネートされるなどした話題作。

 吉高は14年3~9月に放送された「花子とアン」に出演し、同年大みそかのNHK紅白歌合戦の紅組司会を務めた。「花子-」でヒロインを演じきった後、舞台「大逆走」「レディエント・バーミン」に出演したが、映画、ドラマ出演はなかった。来年1月期は、日本テレビ系「東京タラレバ娘」(水曜午後10時)に主演する。