年末の風物詩、「現代用語の基礎知識選 2016ユーキャン新語・流行語大賞」が1日、都内で発表された。

 「マイナス金利」がトップテンに選ばれたことを受け、この日の発表・表彰式を欠席した受賞者の日本銀行が、広報を通じてコメントを発表した。

 「『マイナス金利』という言葉が本年の新語・流行語大賞に選出されたことは、日本銀行の政策やそれがもたらす経済や社会への影響について、幅広い方々が高い関心を持たれたことの表れと受け止めています。私どもとしては、今後とも、日本銀行の政策や業務運営について、国民の皆様のご理解が得られるよう、努めて参ります」

 選考委員の姜尚中東大名誉教授(66)は、トップテン全体を踏まえた、以下の選評を発表した。

 「視界不良の不確実な時代。そんな時代は、言葉がぞんざいになり、極端に走りやすいのか、例年になく、過激で、とがった感じの言葉が流行った1年だったように思う。時代の皮膚呼吸である新語・流行語から立ち上ってくる気分は、どこか危うくも、まがまがしい感じがしないわけでもない。ホッとする人情が絡みついているような言葉はもはや、アナクロなのかも。くまモンが輝いているのは、そのせいか」

 熊本出身の姜氏だけに、熊本地震に見舞われた故郷から生まれた「復興城主」が選考委員特別賞を受賞したことを踏まえた発言となったようだ。