俳優西村雅彦(55)が11日、都内で、DVDブック「西村雅彦の俳優入門」(飛鳥新社)刊行記念トークイベントに出席した。

 西村は12年から地元富山でシニアを対象に演劇教室を開始。今や幼稚園児から80代が参加する広がりを見せているという。「演劇教室を始めて、言葉を伝えることの重要性に気付かされた」と西村。「こういう本を出すのは勇気がいります。現役でやらせていただいているので『何様だ』と思われる方もいるかも知れないけど、そういう人は読まなければいいので…」と会場を笑わせた。

 自身のこれまでの役についても告白。真田丸の室賀正武は「ただ怒鳴っていたわけではないんです。いつかしんみりとしたシーンが来た時、役に深みが出ると思って怒鳴っていた」。超高速!参勤交代シリーズの相馬兼嗣については「あれはやり過ぎました(笑い) でもあの映画はみんなやり過ぎていたので、良いバランスがとれて、結果最近無かった時代劇コメディーになった」。参加者から古畑任三郎の今泉慎太郎について聞かれると「あれは勝負の役でした。やらないで後悔するならやって後悔したほうがいいと思ったので」と回答した。

 俳優と役者の違いについて「石原裕次郎さんは何を演じても(存在感が際立って)石原裕次郎さんなので俳優。西田敏行さんは役によって違う顔をみせるから役者だと思う」と参加者にわかりやすく例を挙げて説明した。