アカデミー賞の前哨戦として知られる第74回ゴールデン・グローブ賞の授賞式が8日、米ロサンゼルスのビバリー・ヒルトン・ホテルで行われ、ミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」が作品賞、監督賞などノミネートされた全7部門を制する快挙で、同賞史上最多受賞を達成した。主演の俳優ライアン・ゴズリングと女優エマ・ストーンもW受賞を果たし、24日に発表されるアカデミー賞ノミネートに大きな弾みとなった。また、映画のドラマ部門主演女優賞は、有力候補と言われた「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」のナタリー・ポートマンを押さえて、仏女優イザベル・ユペールが受賞。同部門主演男優賞には「マンチェスター・バイ・ザ・シー」のケイシー・アフレックが輝いた。

 また、長年に渡って映画界に貢献した人物に贈られる特別賞セシル・B・デミル賞を受賞した女優メリル・ストリープは、20日に米大統領に就任するドナルド・トランプ次期大統領を批判するなど約3分半に渡ってハリウッドの環境や政治に対するメッセージを送り、会場は大きな拍手に包まれ総立ちとなった。ハリウッド外国人記者協会の会員投票で決まるゴールデン・グローブ賞は、アカデミー賞の行方を占う上で重要な賞として知られている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)