米ニューヨークの“世界一スタイリッシュなホームレス”を撮ったドキュメンタリー映画「ホームレス ニューヨークと寝た男」が4日、大阪市のシネ・リーブル梅田で公開され、“主役”の米国人モデル兼写真家マーク・レイ(57)が登壇。トランプ米大統領への嫌悪感をあらわにした。

 レイは昨年11月に続く2度目の来日だが「初めて日本に着いた日に、トランプが大統領選に勝った。彼が大統領に就任した日も、日本で迎えた。とっても残念で最悪な知らせだったけど、幸いなのは米国にいなかったことだね」と苦笑いを浮かべた。

 舞台あいさつ後、取材に応じたレイは「今では、彼に投票した人の半分以上が、あの選挙は公正でなかったと思っているんじゃないか。責任感が全く感じられない。核に対する認識もそう。“世界一危ない男”と思っている」と、大統領としての姿勢を全否定。イスラム圏7カ国からの入国禁止などの大統領令なども「入国制限は(テロリストの)感情を逆なでする。難民対策もひどい。難民の半分以上は、米国の政策で生じたもののはずなのに」と批判した。

 レイは3年前まで6年間、マンハッタンの雑居ビル街にあるアパート屋上で暮らした。ケータリングのアルバイトをしたこともあり、トランプ大統領の自宅パーティーへの配達をチーフで仕切った経験がある。「(トランプ氏は)ダサい格好をしていたけど、いい人だった」と人間性は否定しなかった。ただ、もしトランプタワーの屋上に暮らしてもよければ、住むか、と問われると「そこらじゅうにオシッコをしてもいいなら、住んでもいいよ。彼のいる部屋の窓に、滝のように流れるほどね」とジョーク交じりに言い放った。