沖縄で開催中の「島ぜんぶでおーきな祭 第9回沖縄国際映画祭」で22日、映画「お前はまだグンマを知らない」(7月22日公開)の舞台あいさつが行われた。累計50万部を突破した、井田ヒロト氏の同名コミックの映画化。先月、日本テレビ系で深夜ドラマとして4話放送された。間宮祥太朗(23)演じる千葉県から群馬県に転校した高校生・神月が、グンマーと呼ばれる群馬県人の郷土愛、群馬あるあるネタに翻弄(ほんろう)されながらも、群馬の文化や郷土を愛する人たちにとけ込んでいく姿を描く。群馬の空っ風の中でパンチラシーン満載の青春コメディー。

 海辺の模様のプリントジャケットで登場した間宮は「群馬の映画なのに完全に沖縄の格好ですみません。それにしても、こんな見どころばかりの沖縄にいるのに、群馬の映画を見に来るなんてありがとうございます」と笑った。

 アカギ山の女神様が怒って強烈な空っ風が吹きつけるシーンでは、怒りを鎮めるためにパンツを下ろしてお尻を丸出し、股間を見せつけた。画面ではCG処理などで光らせてぼかしたが「まだ雪が残っている寒い群馬ロケで、パンツを下ろして風が吹くのを待つのは大変でした」。同様に露出した同級生役の吉村界人(24)は「光らすために股間に電球をつけてました(笑い)。撮影現場は、みんな個性的で楽しかったです」と振り返った。

 担任役で出演のロバート山本博(38)は、群馬県邑楽町出身。「群馬のことを知ってもらう機会がなかったのでネーティブグンマーとしてうれしいですね」。茨城、栃木との北関東3県の“争い”も描かれるが、山本は「群馬は魅力度ランキングで全国45位だから、46位の栃木と47位の茨城の争いを上から目線で眺めてるんですよ」。間宮は「よく沖縄でそんなこと言えますね」と突っ込んだ。沖縄は昨年4位だった。

 劇中、間宮が空っ風の中を自転車通学する場面があるが、山本は「僕も自転車で1時間近くかけて通ってた。群馬は海がないので川を泳いでいました。だから、すぐ海に行かれる沖縄は憧れです」。海を初めて見た時のことを、山本は「18歳の時に、夜中の1時に原チャリ(原動機付き自転車)で出発して、茨城の大洗海岸に行った。18歳の高校生が、拳を突き上げて喜んでました」。横浜生まれの間宮は「通学路が、みなとみらいでした。失礼しました」と笑った。

 水野格監督は「こんな、くだらない映画ですみません。でも、少しでも群馬のことを知ってもらえればうれしいです」。間宮は「自分の地元のことを好きだと言えるって楽しいし、かっこいい。地元で培った文化や人々を愛せる素晴らしさを知ってもらえれば」と話した。